日本史・世界史

『長英逃亡』吉村昭

間宮林蔵に引き続き、何度でも読み返す本の一冊。読み応えのある本で上下2冊を10日で読破した。これほど物語に引き込まれたのは久しぶりである。なんといってもほとんどが実話であり、江戸時代末期の様子が非常に詳しく書かれている。逃亡する長英を捕縛し...
世界情勢

『日中戦争真逆の真相』茂木弘道

日中戦争と呼ばれる戦いは、戦争ではなく事変だというのを読んだことがあった。戦争とは宣戦布告がなされて初めて始まるものだから、と言うのがその理由だ。本書を読んで、確かに戦争と呼ぶのは正しくないことが分かった(タイトルに「日中戦争」と付けられて...
日本史・世界史

『紫禁城の黄昏』R.F.ジョンストン

先日、在りし日の渡部昇一がユーチューブで「岩波書店が出版している本書には、第1章から第10章と第16章が割愛されていて、不完全な読み物である。日本人に読まれては困ることが書いてあるのか、岩波書店の意図が分からない。」と言っていたのを聞き、岩...
宗教・思想・哲学

『マンガで読破「善の研究」』西田幾多郎

日本語はなぜ動詞が最後に来るのか、という理由が、日本初の哲学書である『善の研究』で述べられているとユーチューブで聞いたのだが、どうも非常に難解な本らしく、何冊も入門書や解説書が存在している。先だってそのうちの一冊をさっと読んでみたのだが、目...
日本史・世界史

『代表的日本人』内村鑑三

まず最初に、内村鑑三がこの書を英文で書いたことに感銘を受けた。英文でも読んでいるところであるが、自分にはとても難解な英語が使われていて、中3の英語の教材にはとても使えそうにない。上杉鷹山について生徒に知ってもらいたかったが、二宮尊徳が一番親...
政治・経済

『日本の食料安全保障とはなにか?』深田萌絵・鈴木宣弘

深田氏にとって畑違いの分野を、東大教授で専門家の鈴木教授との質疑応答形式でまとめた書。読みやすくはあったが、資料や図が盛り込まれていたのにもかかわらず、事前知識に乏しい自分にとっては理解できない箇所が多々あった。(もう少しゆっくり読めば分か...
日本史・世界史

『間宮林蔵』吉村昭

ある有名な作家が「私が何度でも読み返す本」を紹介しており、その中にあった一冊。作家が誰だったかは覚えていない。間宮林蔵は間宮海峡を発見した人、程度の認識しかなかったが、ペリーが浦賀に来航する7、80年前に北海道から極寒の樺太、北方領土のあた...
日本史・世界史

『やはり義経はチンギス・ハーンだった』田中英道

著者が「源義経がチンギスハンである」と言う説について話している動画を過去にいくつか視聴していたが、そのことについて深掘りしたく書籍を手に取った。この説を世に広めた小谷部全一郎の『成吉思汗ハ源義経也』と言う本は大正末期から昭和にかけてベストセ...
日本史・世界史

『日本古代史』佐藤洋二郎

本書では、主に古墳時代以前の日本の古代史について、著者独自の意見が述べられている。古代の日本では文献がないため、発見された遺跡や中国の文献や、あるいは後世の人々が書いた文献から推測されたものが古代史になっているが、必ずしもそれが正しいとは限...
宗教・思想・哲学

『信念の奇跡』中村天風

言わずと知れた、大谷翔平が影響を受けたとされる人物の講演集。心に残った一節は以下。心耳(しんに)を澄まし、空(くう)の声聞く 心をば虚空の外に置き換えて、五感気にすな打座の妙法 心をば、静かに澄ます、空の空 Listen to the so...